アメリカで日系退役軍人の記念切手を発売開始❗️

アメリカ全般
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第二次世界大戦で死闘を繰り広げた日系アメリカ人の退役軍人に敬意を表し、アメリカの郵政公社は「GO for Broke: World War II Forever Stamp」なるものを今年の6月から発売開始した。

『GO for Broke(当たって砕けろ!)』の精神で戦い、アメリカ史上最大の戦果をもたらした日本人だけで結成された精鋭部隊のことについては以前、詳しく記事に書いた事があるので是非、読んで欲しい。

GO FOR BROKE!! 当たって砕けろ:大和魂を見せつけた442連隊

日系人による第100歩兵大隊や第442連隊戦闘部隊が編成され、彼らはイタリア激戦地や、またフランスの山奥で孤立したアメリカの第34師団141連隊第一大隊(テキサス大隊)の不可能と言われた救出などを慣行した。その壮絶な戦い方や功績はアメリカでは知る人ぞ知るものだ。

(バイデンの大統領執務室には、この部隊の一員で後に日系人初の上院議員になったダニエル•イノウエ氏の所有であった像が飾られている。)

それまでは友好関係にあった日米も、日本による真珠湾攻撃後、雲行きががらっと変わってしまった。

アメリカに住む日系人は日本の血を引く者として、厳しい監視や偏見に直面することになった。有無を言わせず、全財産を没収され、家も奪われ、強制収容所に身一つ同然の姿で収監されたのだ。こちらも併せて読んで欲しい。

追憶の日:日系人強制収容所の歴史

しかし、それと同時に軍部では敵性外国人として扱われ、自国アメリカのために軍への入隊も拒否された程だった。

だが、その規制もアメリカ側の兵力不足のために緩められ、日系二世の参戦も許され、第100歩兵大隊や第442連隊戦闘部隊が結成された。また太平洋戦域では、二世はアメリカ陸軍情報部の通訳として日本兵捕虜の尋問に当たった。

第1399土木建築大隊には千人近くの二世や、百人以上の日系女性が陸軍夫人部隊に入隊した。

第二次世界大戦中は総勢約3万3000人の日系二世が米軍に奉仕した。

今回、切手のモデルになったのは442部隊の兵士であったホイットニー・ヤマモト氏だ。

1944年にフランスの鉄道の駅で撮影されたものらしい。

この記念切手は将来的には全米の郵便局で販売される予定だが、その前に欲しい人はusps.com/shopstampsで購入できる。

画像1

この様な切手が発売されるのは、日本人としては誇らしく、嬉しい事だ。

【追記】

この切手はとても大人気で売り切れになっているそうだ。

ところで、このヤマモト氏は自身がモデルとなった切手を見ることなく残念ながら2018年に他界されたのだが、この方とご友人であったというハワイ在住の日系人のステイシー・ハヤシさんという方は『とても心優しい退役軍人でした。』と語っておられる。

このステイシー・ハヤシさんは新しい『GO for Broke』の映画のエグゼクティブプロデューサーとして務められた方だ。

この作品hHawaii Film Critics Society の最優秀ハワイ映画に選出された他、数々の賞を受賞した。

興味のある方は詳しいことはこちらのサイトで見られるのでどうぞ。

アメリカの小中高教育では、日本が卑怯な奇襲を仕掛けた極悪者であり、アメリカは仕方なく参戦したという扱いしかされないので、日本vsアメリカの思考構造に凝り固まり、この様に日系アメリカ人がどれだけアメリカという国に貢献したのかということは、ほとんどの人は知らない。

戦果も知る人は知るだけで、一般アメリカ人なんか知らない。

ステイシーさんがこの映画を制作した動機もそういうところだったそうで、

『アメリカのために戦った日系人の存在、そして実際にアメリカ軍の歴史の中でも最も多くの勲章を授与された部隊が日系人で編成されたものだったということを多くの人が知らないということこそ、この映画を制作した動機でした。』

と語っておられる。

この映画には同じく日系人の俳優のクリス・タシマ氏が出演されている。

タシマ氏は、第二次世界大戦時にリトアニア大使でユダヤ人救出に尽力した杉浦千畝氏役を『VISAS AND VIRTUE』という映画の中で熱演して1997年度のアカデミー賞で短編実写映画賞を受賞している方だ。

さて、この『Go for Broke』の上映後には白人の観客から『知らなかった。教えてくれて本当にありがとう。』と言葉をかけられたという。

日系人の観客からは『自分たちの物語を作品に仕上げてくれたことに感謝する。』と言葉がかけられた。

日本列島に済む日本人の自虐史観だけでなく、アメリカに住む日系人も長年にわたり何も悪いことをしていないのに何かとてつもなく悪いことをしたかのような罪悪感にさいなまれてきている。

だからこのような映画を見ることで悪いことどころか、むしろ誇らしい歴史を作ってきたのだと思えるようになることはとても素晴らしいことだと私も思う。

(映画といえば、海外ではラストサムライと称えられている小野田寛郎さんの映画も公開された。この様にテクノロジー時代に日本人の侍魂が改めて注目されているのは、興味深い。)

今、ステイシーさんは新しい漫画に取り組まれておられるそうだ。

第一部は第100歩兵大隊(兵士のほとんどが日系アメリカ人二世によって構成された部隊)と442連隊がフランスの村をいかにして解放したのかについて。

第二部では失われたテキサス大隊をどのように日本人部隊が救出したのかについて。

この漫画を作るにあたって、切手のモデルとなったヤマモト氏も支援者の一人だった。

完成が楽しみだ。

欧州の激しい戦線では、白人アメリカ人ではどうにもならない激戦区に、日本人だけの部隊を送り込むという白人支配層の意地悪さは見えるものの、そこでもしっかり大和魂を見せ、想像以上の活躍を見せた日本人たちは、国籍はアメリカであっても、紛れもなく我々日本人の御先祖だ。

気高い大和魂と、勇気と、犠牲と、しっかりアメリカ史に爪痕以上のものを残してくれた日本人の活躍に心から敬意をはらいたい。

【今回は『アメリカで日系退役軍人の記念切手を発売❗️』について語っていきました。
最後まで読んで下さりありがとうございました。沢山の方にシェアして頂けたら、励みになります!】

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