読者の方の質問に答える:日本とアメリカの選挙について

アメリカ全般
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読者の方からとても丁寧なお手紙を頂戴した。

いつも勉強になる記事をありがとうございます。外国との比較で読みたい記事があり、投稿いたしました。 海外ではどうして若者の選挙率が高いのでしょうか?どういった仕組みづくりをされているのでしょうか? たとえば日本では若者の投票率が低いため、政治も高齢者寄りになっていると聞きます。若者は少子化で世代間の人数差が広がって不利なことや、期日前や選挙日含めて仕事優先で投票ができないことなどで投票できない人もいると思います。 しかし、外国人も若者は少子化で、仕事もあり条件が比較的同じのはずなのに、投票率が日本より高い気がします。(愛国心の差もあるとは思いますが) また本当かどうか不明ですが、海外では近しい者でも政治の話はトラブルになるためあまりしないと聞きました。 こういった事情を含めて、海外ではどうして若者の選挙率が高いのか、仕組みなど含めて教えて下さい。

これは多くの日本人に共通する質問であり、話題であると感じたので、記事の形にして、できる範囲で答えていってみようと思う。

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海外というと広くなりすぎるのでアメリカ限定で答えてみようと思う。

アメリカの選挙について

まず、投票の仕組みから言えば、日本の方が優遇されている気がする。というのも、選挙日当日に都合がつかず行けない人達のために、便利にも「期日前投票」ということができる。この期日前投票をうまく活用すれば、投票できないという人はほぼいないのではないだろうか。

この期日前投票というのは、こちらでは言えば「郵便投票」という形をもって期日前投票と言えるのかもしれないが、実際に役所に出向いて、自分の身分証明をしてからの日本の投票システムと違い、何枚も投票用紙が同じ人に届いたり、投票紙を送ってもいないのに送ったことになっていたりという事例が大発生し、白日の下にさらされたことで選挙不正の温床に大いに利用されうることは、2020年の大統領選挙で明らかになった。

実際に、大統領選挙権のない私にも投票用紙が届いたので「噂は本当なんだ。。」と驚いたことを今でも覚えている。

また、日本では本選挙日も週末に設定されているので、多くの人には行きやすいのではないかと思う。こちらは平日に行われるので、仕事中でも、わざわざ投票に行くために休憩を取って行ったり、それができない人は仕事終わりに急いで行くことになる。

また選挙前になると、個人宅の庭先に自分が応援する政治家の宣伝用ののぼり?(のぼりよりは低いものだが)が飾られるようになる。それを見れば、どの家の人がどんな政治思想なのかが一目瞭然なので、恥ずかしがり屋の日本人には浸透しにくいものかもしれない。

実際に立候補者が一軒、一軒をまわったりする光景もよく見る様になる。選挙前になると個人宅の郵便ポストにもたくさんの政治家の宣伝用の大きなハガキが放り込まれたりする。

大量のはがきはそのままゴミ箱行きになることも多いが、そういうのを見ながら家族が話題にしたりするきっかけにはなる。

さて、若者の選挙率が高いというのはアメリカが特に高いというわけでなく、日本が極端に低いと思う。その理由はやはり

「政治に関心を持たせないように教育された」

ことに尽きるのではないだろうかと思っている。

自分の学生時代を思い返しても、政治的な話題を教師とした覚えはないし、友人としたこともない。そんなことをしたら変人扱いされる雰囲気が漂っていた。

それに比べたら、アメリカの若者が友人どうしで政治的な話を比較的、気楽にできるのは、人気コメディアンが政治的話題を取り上げて笑いを取っていたり、ネット上でも政治家を酷評するようなショート動画が数多くまわってきたりするからかもしれない。

一方、そのような若者の自由な空気に比べて、大人は政治的な話題ができないというのは確かにそうだ。かなりそういう空気感がある。

なぜなら、親戚のみならず、親、兄弟同士で政治的な思考が真逆というのはよくあることなので、喧嘩のタネになるため避ける傾向にあるからだ。

特に2020年の大統領選挙ではアメリカが大きく割れたので、家族同士で絶縁状態になったりもあったようだ。

この点では日本の方が話し合いをするという土台においては優位な気がしている。日本人は喧嘩っぱやくないし、相手の意見もきちんと聞こうとする傾向が強いので、いざ、意見交換となったらできる素地はかなりあると思う

ただ問題は

政治的な話を他人にするのが恥ずかしい。。

と及び腰の人が多すぎることだろう。

ここを何とか打破して、政治問題は自分の生活に直結するということに気づき、政治の話をすることは大人として当たり前の姿勢だという認識が広まれば日本人の政治的関心は自然に上がっていくと思う。

まずは自分から周りに話しかけてみるところから始めてみたらどうだろうか。

意外に自分と同じことを思っている人が身近にいる可能性もある。

同じ意見にならずとも、「そういう考えもあるのか。。」と気づきにもなる。

もっともっと多くの日本人が政治に関心を持ち、大手メディアの一方通行の情報しか流さないテレビを見るだけでなく、それからもっと先の情報にまで手を伸ばしていってくれたらいいなと願っている。

質問を下さった【一児の父様】、ありがとうございます。私の記事が目に見えぬ誰かの役に立っていると気づかせて下さりとても嬉しく思いました。

これを読まれている他の読者の方々も、誰にも聞けない気になる質問や、こんな記事を書いて欲しいなどの要望などがありましたら、こちらのサイトの要望欄からお寄せください。私の知識で答えられる範囲のものであれば、熟慮し、記事にしてお答えしたいと思います。

【今回は『読者の方の質問に答える:日本とアメリカの選挙について』について語っていきました。最後まで読んで下さりありがとうございました。

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