アメリカ大統領とロシア大統領の演説の違い

アメリカ政治
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その時、アメリカ大統領はいずこへ??

アメリカでは21日は大統領の日という国民の休日だった。その日に合わせてトランプ元大統領は愛国的な演説をしたが、現バイデン大統領は何をしていたかと言えば、彼はアメリカにさえもいなかった。。

20−23日に彼がアメリカにおらず、アメリカ国民に向けて【自分はアメリカのために何をしたいか】という政策を発信するわけでもなく、一体どこで何をしていたかというと、、

ポーランドに飛び、そしてウクライナでゼレンスキー大統領と電撃で会っていた。(極秘といえど、このことは自身の安全を守るためにも事前にロシアには通達をしていた。)

そこでの様子をショート動画でかっこよく編集されていたのを見たが、その陳腐な内容と茶番さには吐き気がするくらいだった。

更に、彼の短い演説を聞くと

自由と民主主義のためにアメリカはウクライナに支援を続ける。何があってもだ!

と締め括っていた。

これには、アメリカでも右も左のどちら側からもかなりの怒りをかった。

なぜなら、長引く治安悪化や物価の高騰に苦しむ多くの民衆にとって、この大統領の意気込みや政治姿勢が、我々の生活とはまったく関係ないところにあるからだ。

私欲にまみれた一部のエリート達のために、国民の税金が本来、使われるべきところに使われていないのに加え、ウクライナというおおよそ多くのアメリカ国民にはほとんどゆかりも関係も特に興味もない国のために、国家予算が湯水のように使われていることに、さすがに開戦直後の一年前は「仕方がない」という目で見て引いて見ていた人達も

「何かがおかしい。。」

と気づき始めたのかもしれない。

バイデンはこの戦争をアメリカが支援する理由についてはっきりと長くは説明できない。説明したらどつぼにはまるのが自分だからだ。

だから「世界の自由と民主主義のため」という一見、理想的で誰も反論できないような麗句しか使えない。

以下に大統領の日周辺での売電の発言を訳したものを載せておく。

ロシアによるウクライナへの残忍な侵攻から1周年を迎える今日、私はゼレンスキー大統領と会談し、ウクライナの民主主義、主権、領土保全に対する我々の揺るぎない約束を再確認するためにキエフに滞在している。 プーチンが約1年前に侵攻を開始したとき、彼はウクライナが弱く、西側諸国が分裂していると考えていた。 彼は我々より長生きできると考えていた。しかし、彼は大間違いだった。 昨年、米国は大西洋から太平洋にまたがる国々との連合体を構築し、前例のない軍事、経済、人道的支援によってウクライナの防衛を支援し、その支援は今後も続く。1年前、世界はキエフの陥落に備えつつあった。私は今、キエフを訪れ、キエフが力強く立っていることを報告できる。キエフは誇り高く、堂々としている。そして、最も重要なことは、キエフが自由であるということだ。
プーチンは、自分のような独裁者はタフで、民主主義国の指導者軟弱だと思っていた。しかし、彼はウクライナ、アメリカ、そして世界中の国々の鉄の意志に出会った。恐怖と力によって支配される世界を拒否する国々だ。
帝国を再建しようとする独裁者は、人々の自由への愛を消し去ることはできない。残虐行為によって、自由への意志が損なわれることはない。ウクライナは決してロシアの勝利にはならない。決して。プーチンがウクライナに戦車を持ち込んだとき、彼は世界がひっくり返ると思った。しかし、彼は間違っていた。ウクライナの人々はあまりにも勇敢だった。アメリカと同盟国はあまりにも統一されていた。民主主義はあまりにも強かった。
ウクライナはロシアの猛攻から自らを守り続けているため、辛く苦しい日々が続くだろう。自由を守ることは一日、あるいは一年でできることではない。しかし、ウクライナはこれからの戦いのために鋼鉄の力を持ち、米国と同盟国はその背中を押している。ロシアはウクライナでの虐待の代償を払っている。我々は主要経済国に対して過去最大の制裁を課したが、今週さらに多くの制裁を発表する予定である。我々は、この戦争の責任者に責任を取らせ、人道に対する罪の裁きを求める。
自由ほど甘い言葉はなく、自由ほど崇高な目標はなく、自由ほど高い願望はない。私たちが今行うことはすべて、私たちの子どもたちや孫たちが同様にそれを知ることができるように行わなければならない。自由を。
1年前、ロシアがウクライナに侵攻したときに私が言ったことを、今日も繰り返そう。帝国の再建を目論む独裁者が、人々の自由への愛を消し去ることはないだろう。残虐行為は、決して自由な人々の意志をすり減らすことはない。そして、ウクライナがロシアの勝利になることは決してない。決してだ。

何とも中身のない演説だ。スピーチライターが書いたものを読んだだけだろう。

実情を知らないノンポリ層がこれを聞くと、感情が揺さぶられるのかもしれないが、あの辺りの歴史や今までのアメリカの戦争のやり方を知っている人から見たら完全に「おまゆう」というか、ブーメランが飛んでくる内容だと分かるだろう。

さて、時を同じくして、ロシアのプーチン大統領も自らロシア連邦議会で年次教書演説を行った。

1時間半以上にも及ぶ超長丁場の演説だったそうだ。

そこでは日本の同時通訳者も入って途中までは内容を流していたそうだが、途中から同時通訳報道さえもしなくなったらしい。

さすがに日本語では同時報道できない内容だったのだろうと興味をそそられたので全文を読んでみた。

売電の爺さんの陳腐な演説とは比べ物にならないくらい世の中の真実を突きつけている内容だったので、概要を以下に載せておく。長いので時間のある時にじっくりと読まれることをお勧めしたい。

プーチン大統領の長演説

敬愛なる連邦議会の上下院の議員の皆さん、尊敬するロシア国民の皆さん。今日、私は、我が国にとってこの困難な時代に、世界において抜本的かつ不可逆的な変化が起き、我が国と我が国民の未来を決定づける重要な歴史的に最も重要な出来事が起き、その巨大な責任を我々一人ひとりが負っている時期に演説を行う。

1年前、我々の歴史的な土地に住む人々を守るため、我が国の安全を保障するため、そして2014年のクーデター後にウクライナで生まれたネオナチ体制による脅威を取り除くため、特殊軍事作戦実施の決定が下された。

そして我々は一歩ずつ、慎重に、そして一貫して、我々の前にある課題を解決していく。

ドンバスは2014年から戦い、自分たちの土地に住み、母国語で話す権利を主張し、封鎖と止まない砲撃、ウクライナ政府からの露骨な憎しみという条件の下でも降伏せず、ロシアが助けに来てくれるのを信じて待った。

一方、あなた方もよくご存じのように、我々はこの問題を平和的手段で解決するために、本当にできる限りのことを行い、このきわめて困難な紛争を平和的に解決するため、忍耐強く協議を行ってきた。しかし、我々の背後ではまったく別のシナリオが用意されていた。

今、我々は、西側の指導者たちがドンバスの平和を目指すとした約束が口実であり、残酷な嘘であったことを理解している。

彼らは時間を引き延ばし、形式主義を取り、政治的な殺害や気に入らない者に対するウクライナ政権の迫害、信者たちに対する侮辱的行為に目をつぶり、ドンバスにおけるウクライナのネオナチのテロ行為をますます強く奨励した。

民族主義者の大隊の将校らは西側の軍事アカデミーや学校で訓練を受け、武器も供給された。

特に強調したいことは、特殊軍事作戦の開始前から、キエフと西側諸国との間では防空システム、戦闘機、その他の重装備のウクライナへの供給交渉が行われていたことだ。キエフ政権が核兵器を獲得しようと奮闘しており、公言していたではないか。

米国とNATOは、我が国の国境付近に自国の軍事基地と秘密の生物学研究所を急速に展開していた。彼らは、将来の軍事行為の演出をマスターし、自分たちに従属させ、自分たちの手で奴隷化したウクライナの政権に大戦争に向けた準備をさせていたのである。

そして今、彼らはそれを公然と、あからさまに、恥じることなく認めているではないか。ミンスク合意も「ノルマンディー形式」も外交的なショーではったりだと言った。まるで自分たちの背信行為を誇り、楽しんでいるかのようだ。ドンバスが燃え、血が流され、ロシアが誠実に、平和的な解決に邁進していた時に、彼らは人々の命を弄んでいたことが明らかになった。

この気色の悪い、ごまかしの方法は、これまでにも幾度も試されてきた。ユーゴスラビア、イラク、リビア、シリアを破壊した時も同じく、彼らは恥知らずで二重人格的に振舞った。この恥辱を彼らが洗い落とすことは決してないだろう。名誉、信頼、良識という概念は彼らにはない。

何世紀にもわたって植民地支配、独裁、覇権主義を続ける間に、彼らは何でも許されることに慣れ、世界中を無視するようになった。しかも彼らは自国民までも同じように堂々と軽蔑して扱うことがわかった。自国民もシニカルに騙し、平和を模索し、国連安保のドンバスについての決議を順守しているなどと作り話をして、だまし続けた。実際、西側のエリートは原則を完全に欠いた嘘の象徴と化してしまった。

我々は自分たちの利益だけでなく、今日の世界においてはいわゆる文明国とそれ以外の人々という区分は存在すべきではなく、いかなる排他性も、攻撃的排他性であればなおさら、断固として拒否する誠実なパートナーシップが必要であるという立場を堅持する。

我々はオープンかつ誠実に西側諸国との建設的な対話を行う構えだった。欧州も世界全体も、すべての国家にとって不可分の平等な安全保障システムを必要としていると主張しつづけ、この構想をともに話し合い、その実現に向けて作業するよう、長年にわたってパートナーらに提案してきた。

だが、我々が受け取ってきた反応は、不明瞭か、または偽善的なものだった。これは言葉として受け取ってきた反応だが、具体的な行動もあった。それがロシアとの国境へのNATOの拡大、欧州とアジアでのミサイル防衛の新たな拠点の創設だ。つまり「傘」を使ってロシアから遮断すること。そして軍部隊の展開。しかもこれはロシアの国境付近だけにとどまらない。

ここで強調したいことがある。実際、誰もがよく知っていることだが、アメリカほど多くの軍事基地を自国の外に持っている国はない。その数は数百に及ぶ。何百もの米軍基地が世界中に、地球のあらゆる場所に点在していることは、地図を見ればすぐわかる。

アメリカが中距離・短距離ミサイル条約をはじめとする、世界の平和を支える基本的な軍事協定を一方的に破棄したのを全世界が目撃した。アメリカがそうしたからには必ず理由がある。何の理由もない行動をアメリカがとることはない。

そして2021年12月、我々はついにアメリカとNATOに対し、安全保障条約の草案を正式に送った。だが、我々にとって最も重要な原則的な立場はすべて、事実上、真っ向から拒否された。このとき、彼らが攻撃的な計画を実行に移すゴーサインを出し、それを止めるつもりはないことが最終的に明らかになった。

脅威は日に日に増していた。入ってくる情報から、2022年2月までにドンバスで再び流血の懲罰的な行動を起こす準備が万端に整えられていることは疑いようがなかった。ドンバスにキエフ政権は2014年の時点ですでに大砲、戦車、飛行機を投入していたではないか。

ドネツクに、またドネツクだけでなく他の都市にも空爆が行われた時の様子を我々は皆よく覚えている。2015年にも彼らは再びドンバスへの直接攻撃を試み、しかも、封鎖、砲撃、民間人に対するテロを続けた。こうしたすべては、国連安全保障理事会が採択した関連文書や決議に完全に反している。にもかかわらず、皆が何も起きていないふりをしていた。

繰り返したい。戦争を始めたのは彼らだ。我々はそれを止めるために武力を行使し、今後もこれを行使する。

ドネツク、ドンバス、ルガンスクへの新たな攻撃を計画した者らは、次の目的がクリミアとセヴァストポリへの攻撃であることを明確に理解していた。そして我々もそれを知っていたし、理解していた。ところが今、その遠大な計画をキエフも公然と語っている。我々がすでによく知っていたことを彼らは明らかにした。

我々が守っているのは人命であり、自分たちの生家だ。だが西側の目的は無限の権力である。西側はキエフ政権を幇助し、武装させるためにすでに1500億ドル(20兆2460億円)以上を費やした。比較のために引用すると、経済協力開発機構(OECD)のデータでは2020-2021年、世界の最貧国支援にG7諸国が割り当てた額は約600億ドル(8兆983億円)。実に分かりやすいではないか。戦争のためには1500億ドル出すが、いつも面倒をみているはずの最貧国には600億ドルで、しかも金をもらう側にはよく知られた服従条件がつけられる。

それでは貧困撲滅、持続可能な開発、エコロジーについての話はどうなったのか? すべてどこに消えたのか? こうした一方で戦争に注ぎ込まれる資金の流れは細らない。他国の混乱やクーデターを助長するための資金もまた、世界中で惜しみなく注がれている。

先日のミュンヘン会議ではロシアに対する非難が延々と続いた。これは、いわゆる西側諸国が過去数十年にわたって行ってきたことを万人が忘れるための会議だったという印象を受ける。だが、瓶から魔物を外に出し、地域全体を混沌に陥れたのは西側諸国ではないか。

アメリカの専門家らの試算では、戦争の結果(この数字は我々が算出したのではなく、アメリカ人自身が出した点に注意を促したい)、2001年以降、アメリカが始めた戦争による死者数は約90万人、そして3800万人以上が難民となった。アメリカは今、こうした全てを人類の記憶から消し去り、何事もなかったかのように振舞っている。だが、世界でこれを忘れた人は誰もいないし、忘れ去られることもない。

人的犠牲や悲劇を考慮する人は誰もいない。なぜなら、何兆ドルという大金が動いているからだ。この先も万人から盗み続けることができる。

民主主義と自由を装い、本質的にはネオリベラル主義的、全体主義的な価値観を流布しようとしている。国や民族全体をレッテルを貼り、その指導者を公然と侮辱し、自国内の反対意見を弾圧する。敵のイメージを作り上げることで、人々の関心を汚職スキャンダルから、経済的、社会的、民族間の問題や矛盾の拡大から逸らす。

1930年代、ドイツでナチスが権力を握るための道を開いたのは、事実上、西側諸国だった。そして今の時代、西側はウクライナを「反ロシア」に仕立て始めた。このプロジェクトは実際には目新しいものではない。少しでも歴史に明るい人は、このプロジェクトのルーツがすでに19世紀にあったことをよく知っている。それはオーストリア・ハンガリー帝国、ポーランドなどの国々で育まれていたが、目的は1つ。

現在、ウクライナと呼ばれる歴史的な領域を我々の国から奪うことだ。新しいことは何もない。すべてが繰り返しだ。

欧米は2014年のクーデターを支援することで、今日、このプロジェクトの実施を強行した。クーデターは血なまぐさく、国家にも、憲法に反していたにもかかわらず、まるで何もなかったかのように、そうせねばならなかったかのように受け止められ、どれだけの金が投じられたのかまで報道された。その思想的基盤にロシア嫌悪症と極めて攻撃的な民族主義が投入された。

先日、ウクライナ軍の旅団のひとつに、ヒトラーの師団と同じ、「エーデルワイス」の名が与えられた。エーデルワイス師団はユーゴスラビア、イタリア、チェコスロバキア、ギリシャのパルチザンに対する懲罰作戦に加わり、ユダヤ人の国外追放、戦争捕虜の処刑を行った師団だ。ウクライナの軍と国家警備隊には特に人気が高いのは、第2SS装甲師団「ダス・ライ」、第3SS装甲師団 トーテンコップ(髑髏師団)、第14SS武装擲弾兵師団「ガリーツィエン」などナチスの親衛隊のシェブロン(軍章)だ。こうした師団の手は肘まで血に染まっている。ウクライナの装甲車にはナチスドイツの時のドイツ国防軍の記章が描かれている。

ネオナチは、自分たちが誰の後継者であるかということを隠そうとしていない。驚いたことに、西側諸国の権力者は誰もこのことに気づかない。

なぜか? それは、彼らにとってはどうでもいいからだ。我々との戦い、ロシアとの戦いにおいて誰に賭けるかはどうでもいい。主な目的は我々と戦わせること、我々の国と戦わせることだから、どんな人間を利用してもいい。事実そうであることを我々は見てきたではないか。テロリスト、ネオナチ、はげ頭の悪魔でさえ(神よ、許したまえ)、自分たちの言いなりになり、ロシアに対する武器になるのであれば、何でも利用することができる。

「反露」プロジェクトは、本質的に、わが国に対する復讐主義的政策の一環であり、わが国の国境のすぐ近くに不安定と紛争の温床を作り出そうとするものだ。1930年代の当時も今も、東方へ攻撃を仕掛け、欧州において戦争を煽り、他人の手で競争相手を排除しようという、その企みは変わらない。

我々はウクライナ国民と戦争しているわけではない。このことは今で何度も言ってきた。ウクライナの国民は、キエフ政権とその西側の支配者らの人質となった。西側は事実上、この国を政治的、軍事的、経済的に占領し、数十年にわたってウクライナの産業を破壊し、その天然資源を略奪した。その論理的帰結が社会の退廃、貧困と不平等の爆発的な増加だ。そして、そのような状況では当然ながら、戦闘行為のための材料集めなど容易くできる。人々のことなど誰も考えず、人間を破滅のために準備し、最後は消耗品にしてしまった。痛ましく、語るのも恐ろしいことだが、これは事実である。

ウクライナ紛争を煽り、拡大させ、犠牲者を増やした責任は、すべて西側エリート、そしてもちろん、キエフの現政権にある。この政権にとってはウクライナ国民は本質的に他人だ。ウクライナの現政権は自国の国益のためではなく、第三国の利益のために奉仕している。

西側諸国はウクライナをロシアを攻撃するための駒として、射撃場として利用している。私は今、戦況を変え、軍事供給を増やそうとする西側諸国の計画についてあれこれ言うつもりはない。だが、次の状況は万人に理解できるはずだ。西側の長距離戦闘システムがウクライナに供与されればされるほど、我々はその脅威をロシアの国境から遠ざけざるをえなくなる。それは当然だ。

西側のエリートは自分たちの目標を隠そうともしていない。彼らははっきりと「ロシアに戦略的敗北」を与えるのが目標だと言っている。これはどういうことか。我々にとって、それは何を意味するのだろうか。これはつまり、我々とさっさと、永遠に決着をつけるということだ。

つまり、彼らは局所的な紛争を世界的な対立の局面に転化させるつもりなのだ。我々はすべてを理解しており、相応の方法で対処していく。なぜならば、この場合、話はすでに我々の国の存続に関わるからだ。

だが彼らは戦場でロシアに勝つことは不可能だと認識しているため、我々に対してますます攻撃的に情報攻撃を仕掛けている。彼らが標的はもちろん若者たち、若い世代だ。そしてここでも彼らは終始嘘をつき、史実を歪曲し、我々の文化、ロシア正教会、我が国に昔からある、他の宗教組織への攻撃を止めようとしない。

彼らが自国の民に何をしたかを見てほしい。家族、文化、国民のアイデンティティを破壊、(性的)倒錯、児童虐待、小児性愛に至るまでがノーマルなことだと宣言され、聖職者、神父は同性婚を祝福するよう強制されている。

勝手にやるがいい。ここで何を言いたいか。大人は望むように生きる権利を持っている。ロシアもこのことには同じ態度をとってきたし、これからも常にそうする。誰も私生活に立ち入らないし、我々もそうするつもりはない。

西側世界の何百万人もの人々が、自分たちが正真正銘の精神的破局に導かれていることに気づいている。はっきり言ってエリートたちは気が狂っており、もう手の施しようがないようだ。それでも、前に言ったようにこれは彼らの問題であり、我々がすべきことは子どもたちを退廃と退化から守ることだ。

西側諸国がこれからも我々の社会を弱体化させ、分裂させようとすることは間違いない。彼らは常に国賊をあてにする。こうした者らはいつの時代でも、自分の祖国を軽蔑するという変わらぬ毒を持ち、喜んで金を払う人たちにその毒を売って金を稼ごうとする。これはいつの時代にもあった。

直接的な裏切りの道を選び、我々の社会の安全や国の領土保全に対してテロなどの犯罪を犯す者たちは法的な責任を負う。だが、我々は今も昔も魔女狩りを行うキエフの政権や西側エリートのようには決してならず、脇に逸れ、祖国を拒んだ人たちと白黒つけることもない。そうした者らは良心が咎めようが、それを背負って生きていけばよい。重要なのはロシアの国民が彼らに道徳的評価を与えたということだ。

多民族国家である我々の国民の絶対的多数が、特殊軍事作戦について原則的な立場をとり、我々の行動の意味を理解し、ドンバスを守るための行動を支持したことを私は誇りに思う。そして我々全員が誇りに思っていると思う。このような支持にまず現れたのは真の愛国心だ。この気持ちは我々の国民に歴史的に内在する。

親愛なる皆よ、ロシアのすべての人々の勇気と決意に感謝したい。我々の英雄、陸海軍の兵士と将校、ロシア親衛隊、特務機関、すべての治安維持機関、ドネツクとルガンスクの軍部隊の戦士たち、ボランティアたちに感謝を述べたい。

ドネツク、ルガンスク両人民共和国、ザポロージエ、ヘルソン両州の住民に特別な言葉を贈りたい。親愛なる友よ、あなた方が住民投票で自分たちの将来を決め、断固とした選択をされた。ネオナチの脅威や恐怖にさらされ、間近で戦闘行為が行われていたにもかかわらず。ロシアと、自分の故郷とともにあるというあなた方の決意ほど何にも増して強いものはかつてなかったし、今もない。

我々は、これらの新しいロシア連邦の構成体の社会経済の復興と発展のための大規模なプログラムをすでに開始しており、今後も拡大していく。これには、企業と雇用と、再びロシアの内海となったアゾフ海の港湾の復興、そしてクリミアで行ったように近代的道路の建設も含まれる。クリミアの道路は今やロシア全土とつながる安心できる陸路となった。我々は共に尽力し、必ずやこれらの計画をすべて実行する。

今日、ロシアの各地域はドネツクおよびルガンスク両人民共和国、ザポロジエ、ヘルソン両州の市町村に直接的に支援しており、実の兄弟姉妹のように誠実にそれを行っている。今、我々は再び一緒になった。これはつまり、我々はさらに強くなり、我々のこの土地に待望の平和を取り戻し、人々の安全を確保するためにすべてを尽くすということだ。そのために、先祖のために、子どもや孫の未来のために、歴史的正義の回復のために、民族の統一のために、今日も我々の英雄たちは戦っている

ご存知のように、大統領令によって2021年から2025年までの軍の建設および発展に関する計画が承認された。その実現に関する作業は進んでおり、必要な修正が加えられている。そして、陸海軍の強化に関する今後の取り計らいと、軍の現在および将来の発展は、もちろん、特殊軍事作戦で得られた実際の戦闘経験に基づかなければならないことを強調したい。この経験は我々にとって極めて重要であり、さらに言えば、まったくもって値をつけられない。

特殊軍事作戦で得られた体験はロシア軍の発展の基礎になるはずである。これはきわめて貴重な体験である現在、たとえば、ロシアの核抑止力の最新システムの装備レベルは91%以上の91.3%だ。そして、繰り返すが、我々が得た経験を考慮して、軍のすべての構成要素に関して同じような質の高いレベルに到達しなければならない。

陸海軍のまさに質的潜在力の向上を保証する最先端技術を積極的に導入する。そのような開発、装備や武器・兵器のサンプルが我々には各方向性に関して存在する。それらの多くは、その特性において外国の類似品よりもはるかに優れている。現在我々の目の前にある課題は、それらの量産を拡大することだ。今日、われわれの工場、設計局、研究チームでは、経験豊かな専門家や、飛躍を目指し、勝利のためにあらゆることを行うというロシアの兵器製造工の伝統に忠実な才能があって高い技能を持ったさらに多くの若者たちが仕事にはげんでいる。

私がすでに述べたように、西側は我々に対して軍事的および情報的な戦線だけでなく、経済戦線も展開した。しかし、どこにおいても何も達成されなかった。そして達成されることはないだろう。さらに、制裁の提唱者たちは自分で自分を罰している。自分たちの国で物価上昇、雇用喪失、事業閉鎖、エネルギー危機を扇動し、自分たちの市民にすべてロシア人が悪いと言っている。

西側諸国の当局は対ロシア制裁によって物価の上昇を扇動した。そして、国民には「悪いのはすべてロシア」だと言っている。これは手段にすぎない。目的はロシア国民を苦しめることだ。

この制裁による攻撃で、我々に対してどのような手段が使われたのか? ロシア企業との経済関係を断ち切ったり、金融システムを通信チャンネルから断絶してロシア経済をめちゃくちゃにしたり、収入を打ちのめすために輸出市場へのアクセスをロシアから奪うことが試みられた。これは、我々の外貨準備を盗む行為に他ならない。またルーブルを崩壊させ、破壊的なインフレを扇動する試みだ。繰り返すが、対ロシア制裁は手段にすぎない。

目的は、西側の指導者たちが自らが宣言しているように、ロシアの市民を「苦しめる」ことだ。そのような”人道主義者達”なのだ。彼らは人々を苦しめ、それによってロシアの社会を内側から不安定化しようとしている。

しかし、彼らの見込みは外れた。ロシアの経済と統治システムは、西側が考えていたよりもはるかに強固であることが明らかとなった。ロシアの経済と行政は西側諸国の予想を遥かに超えて強固なものだった。2022年の国内総生産(GDP)は減少した。予想は20~25%減、10%減だった。しかし、2022年のGDPは2.1%減だった。これは最新データだ。また言及しておくが、昨年2~3月には、すでに述べたように、ロシアの経済は崩壊すると予想されていた。

ロシアのビジネスはロジスティクスを再構築し、予測可能なパートナーとの関係を強化した。そのようなパートナーはたくさんおり、世界ではそのようなパートナーが多数を占めている。

我々の国際決済に占めるロシアルーブルの割合は2021年12月比で倍増して3分の1となり、友好国の通貨と合わせるとこれはすでに半分を超えていることを指摘したい。今後もパートナーと共に、ドルやその他の西側の準備通貨から独立した安定かつ安全な国際決済システムの形成に取り組んでいく。ドルやその他の西側の準備通貨は、西側のエリートや西側の支配者たちのそのような政策下では必然的にその普遍的な性質を失うだろう。彼らは自分たちの手で自分たちの首を絞めている。ドルまたはその他のいわゆる普遍的な通貨による決済を減らしているのは我々ではなく、すべて彼らが自らの手で行っていることだ。

強固な収支バランスのおかげで、ロシアは外国で借金をしたり、頭を下げたり、お金をねだったり、何を、どのくらい、どのような条件で返すかについて長い間、交渉する必要はない。国内銀行は安定かつ着実に営業しており、しっかりとした耐久力の蓄えを持っている。

ロシアの農業生産についてだが、これは昨年、二桁の成長率を示した。農業生産者の皆さんに敬意を表したい。ロシアの農家は記録的な収穫をあげた。1億トン以上の小麦を含む1億5000万トン以上の穀物を収穫した。農業年度末、つまり2023年6月30日までに、ロシアは穀物総輸出量を55億6000万トンまで伸ばすことができる。10~15年前、これはまるでおとぎ話のようで、まったくもって実現できそうもない計画だった。

ロシアは労働市場を没落させなかった。その反対に、現代の状況で失業率の低下を成し遂げた。今日、あらゆる面でこのような困難な状況に置かれている中で、ロシアの労働市場は以前よりも良くなった。パンデミック前のロシアの失業率は4.7%だったが、現在は3.7%と歴史的な低水準にある。

他に何が重要か? 昨年は第2四半期にのみ景気後退が確認され、すでに第3四半期および第4四半期には成長と発展が見られた。ロシアは事実上、経済成長の新たなサイクルに入った。専門家たちによると、そのモデルと構造は質的に異なる性質を得ている。

アジア太平洋地域を含む新しくて有望な世界市場や、外国への原料供給ではなく、付加価値の高いモノづくりといったロシア自身の国内市場、科学、テクノロジー、人材の基盤が最優先になっている。これは、あらゆる領域や分野におけるロシアの巨大なポテンシャルを解き放つことを可能としている。すでに今年、内需の堅調な伸びが予想されている。ロシアの企業がこの機会を利用して生産を増やし、最も需要の高い製品を生産し、西側企業の撤退後にできた、またはできつつあるニッチを占めると確信している。

我々の仕事の意味は現状に適応することではない。このことを強調しておきたい。戦略的な目標は、私たちの経済を新たな最前線へと導くことだ。今はすべてが変化しており、しかも変化の速度は非常に速い。今という時は挑戦を挑まれているだけではない。可能性の時でもある。本当になのだ。そしてこれをどのように実行するかに、我々の将来の生活がかかっている。

ではどのような分野に国、地域、国内企業のパートナーシップの重点を置くべきか?

将来有望な対外経済関係を拡大し、新たな物流システムを構築していく。すでにモスクワとカザンを結ぶ高速道路をエカテリンブルク、チェリャビンスク、チュメニまで延長することが決まった。将来これはイルクーツク、ウラジオストクまで延ばされ、カザフスタン、モンゴル、中国にアクセスすることが決定しており、東南アジア市場との経済関係も大幅に拡大する。黒海とアゾフ海の港湾開発を行う。

北と南を結ぶ国際回廊には特に注意を払う。すでに今年、喫水4.5メートル以上の船舶がヴォルガとカスピ海を結ぶ水路を通過できるようになる。これはインド、イラン、パキスタン、中東諸国とのビジネス協力のための新しいルートを開く。我々は今後もこの回廊を発展させていく。

私たちの計画には、鉄道の東方面、シベリア鉄道とバイカル・アムール幹線の近代化の加速と北極海航路の可能性の拡大が入っている。これは単に貨物輸送を補足的に増やすだけでなく、シベリア、北極圏、極東を開発するという社会全体の課題を解決するための基礎となる。

親愛なる皆さん。ロシアは開かれた国であると同時に、独自の文明を持つ国だ。これには排他性や優位性を主張するものはないが、この文明が我々のものであるということが大事なのだ。この文明は我々が祖先から受け継いできたものであり、我々はそれを子孫のために保存し、さらに継承していかねばならない。

我々は友人たち、共に作業を行う意気込みのある人たち全員と協力を拡大し、最高のものを引き継いでいくが、それでもまず頼りにするのは我々自身の潜在性、ロシア社会の創造的エネルギー、我々自身の伝統と価値観である。

そしてここで、ロシア国民の性格についてお話したい。彼らはいつだって誰よりも寛大で心が広く、慈悲深さと思いやりの深さで際立っていた。そしてロシアという国は、こうした資質を余すことなく反映している。我々は仲良くし、約束を守り、誰も騙すことなどなく、どんな時でも困難な状況にある人を支援し、困っている人がいれば、ためらうことなく助けに行く。コロナウイルスが世界的に大流行し、イタリアをはじめとする欧州の国々が最も困難な状況にあった時に、事実上、真っ先に助けに行ったのが我々だったことは皆が覚えている。また、シリアやトルコの地震の時だって同じように支援に駆け付けたではないか。

まさにロシアの民こそ、この国の主権の基礎であり、権力の源泉である。我が国民の権利と自由は不変だ。それらは憲法で保証されており、外からの挑戦や脅威があろうとも我々はこれを渡さない。

私はあなた方のこの責任感のある、毅然とした姿勢に感謝するとともに、愛国者で政治家だったピョートル・アルカディエヴィチ・ストルイピンの言葉を思いおこしたい。その言葉とは100年以上も前にストルイピンが国会(ドゥーマ)で語ったものだが、今の時代にまさにぴったり即している。ストルイピンはこう言った。「ロシアを守るためには、我々は歴史的な最高の権利を守るために、皆が力を合わせ、自らの尽力、自らの義務、自らの権利とを調整しなければならない。その権利とはすなわち、ロシアが強国である権利である」

ここで我々の周辺で起きていることについて、少し述べたい。

今年の2月の初め、NATOからロシアに対し、いわば戦略攻撃兵器削減条約の遵守に立ち戻り、核の国防施設の査察を認めるよう事実上の要請が入った。もうこれは何と呼べばいいのかさえ分からない。不条理劇場のようなものだ。

キエフ政権が行ったロシアの戦略的航空基地への攻撃に西側諸国が直接的に関与していたことは分かっている。この目的のために使用されたドローンは、NATOの専門家の協力を受けて装備され、アップグレードされた。そして今度は、彼らは我々の国防施設も検査しようとしているのか?今日の対立の現状では、これはまったくナンセンスに響く。

しかも、これは強調しておきたいが、この協定では我々は完全な査察を行うことができない。我々は現場を視察したいと何度も申し入れたが返事がなかったり、形式的な理由で拒否されたりして相手側をまったく確認することができない。

強調したいのは、アメリカとNATOは、ロシアに戦略的敗北を与えることが自分らの目標だと明言していることだ。そんなことを公言した後で、あちらは何事もなかったかのように、最新鋭のものを含む我々の国防施設の周りを嗅ぎ回るつもりなのだろうか?

例えば、私は1週間前、新たな地上型戦略複合施設を戦闘任務に就かせるという大統領令に署名したのだが、向こうはそこにも介入するつもりなのだろうか?そして彼らは、我々が彼らをあっさり受け入れるとでも思っているのだろうか?

集団的な声明を表すことで、NATOは事実上、戦略兵器削減条約の締約国になると宣言したも同様だ。それではこちらもそれに同意しよう。しかもこういう状況はずいぶん前に機が熟していたと言える。なぜなら、NATOの核保有国は1国ではない。アメリカ、英国、フランスも核兵器を持ち、改良と開発を続けており、それらは我々、ロシアに対して向けられているからだ。これらの国の指導者らの最新の声明はこれを裏付けるものでしかない。

最初の戦略兵器削減条約は、もともとソ連とアメリカが1991年に締結したもので、緊張が少なく相互信頼があり、根本的に異なる状況にあったことを無視することはできないし、特に今日においては、無視してはならない。その後、露米関係は、もはやお互いを敵とはみなしていないと宣言するレベルにまで達した。素晴らしい。全てが非常に良好だった。

2010年に発効した条約には安全保障の不可分性、戦略的攻撃兵器と防御兵器の直接的な関連性についての重要な条項が含まれている。これらすべてはとうの昔に忘れ去られている。アメリカは弾道弾迎撃ミサイル制限条約を脱退しており、ご存じのようにすべて過去のことになっている。非常に重要なことだが、我々の関係が悪化したのは完全にアメリカの「功績」だ。

ソ連崩壊後、第二次世界大戦の結果を修正し、わずか1人しか主が存在しないようなアメリカ型の世界を築こうとしたのは、まさに彼らである。そのために、第二次世界大戦後に作られた世界秩序の土台をすべてあからさまに破壊しはじめた。ヤルタとポツダムの遺産を否定するために。既成の世界秩序を徐々に修正し始め、安全保障と軍備管理のシステムを解体し、世界中で一連の戦争を計画し、実行に移したのだ。

このすべてが同じ目的で行われてきた。それは第二次世界大戦後に構築された国際関係の構造を壊すことだ。これは修辞技法ではない。ソ連崩壊後、彼らは新生ロシアや他の国々の利益を考慮せず、自分たちの世界支配を永遠に固定化しようとしている。

もちろん、世界の状況は1945年以降、変化している。発展と影響力の新たな中心が形成され、急速に発展しつつある。これは自然で客観的なプロセスであり、無視することはできない。しかし、アメリカが自国の自己中心的な利益のためだけに、世界秩序を自分たちの都合のよいように作り変え始めたことは、受け入れがたいことだ。

今、彼らはNATOの代表らを通じてシグナルを送っている。事実上、我々に最後通牒を突きつけているのだ。お前たちロシアはSTART条約をはじめ、合意したことを無条件に実行せよ。我々の方は好き勝手に行動する。STARTの問題と、例えばウクライナ紛争など、わが国に対する欧米の敵対行為とは関係がないと言わんばかりだ。戦略的敗北を与えたいという発言も響かない。これは偽善と皮肉の極みというか、愚かさの極みというか。。だが彼らを白痴とは呼べない。彼らは結局は馬鹿な人間ではない。

彼らは我々に戦略的敗北を期させようとしており、我々の核施設に立ち入ろうとしている。これに関して今日、私はロシアは戦略兵器削減条約への参加を停止すると言わざるを得なくなった。繰り返すが、ロシアは条約から脱退するのではない。参加を停止するのだ。しかし、この問題の議論に戻る前に、英仏のようなNATO加盟国が何を要求しているのか、彼らの戦略兵器、つまりNATO全体の攻撃ポテンシャルを我々はどう考慮するのか、これを我々自身で理解する必要がある。

彼らは今、自分らの声明で、要するにこのプロセスへの参加を申請したのだ。おめでたい。我々も反対しない。ただし平和とデタントの覇者の役割をきどって、再び皆に嘘をつこうとしないでほしい。我々は、すべての背景を知っている。アメリカの核弾頭は種類によっては戦闘行為で使える保証期限が切れていることも知っている。このため、ワシントンの一部の人々は、本当に核兵器の発射実験を行う可能性を検討中だという情報をロシアはつかんでいる。しかもアメリカが新しいタイプの核弾頭を開発しているという事実をふまえている。

こうした状況の中でロシア国防省とロスアトムはロシアの核兵器実験の準備を確実にしなければならない。もちろん、これは我々が最初に行うのではない。アメリカが実験を行うのであれば、我々も行う。世界の戦略的均衡が破壊されるような危険な幻想は誰も抱いてはならない。

親愛なる議会と国民のみなさん。今日、私たちは複雑で容易ではない道を共に進み、あらゆる困難を共に乗り越えている。それ以外はありえない。なぜなら、我々は偉大な先祖を手本に育てられ、代々受け継がれてきた彼らの誓約にふさわしい存在でなければならないからだ。我々は、祖国への献身、意志、そして団結のおかげで前進するのみだ。この真摯な支援、団結、相互扶助に感謝したい。誇張ではない。

ロシアはどんな困難にも立ち向かう。なぜなら、我々は皆、ひとつの国、ひとつの偉大な、団結した国民だからだ。我々は自分たちに自信を持ち、自分たちの力を信じている。真実は我々のものだ。ご清聴ありがとうございました。

読んでみた後の感想

この長い演説はバイデン大統領とは違い、プーチン大統領が自ら書いたであろうことは誰の目にも明らかだ。そしてこの長く中身のある内容を力強く多くの人の前で演説できる彼と、訪問国のレッドカーペットの上をまっすぐ歩くこともできないバイデンが対等に話などできるわけもない。

プーチンは今、これだけ伝えたいことがあったのだ。そして毎日、ロシア悪のみを喧伝し、戦争のことをわたくしごとの様に伝える西側メディア(もちろんその支配下の日本も)はこのようなプーチン側の言い分は一切、取り上げない。それゆえ、テレビを見ているだけの人は何も知らない。

もちろん、自国民の誇りを高めるために少々、誇張した褒め言葉があるが、それは当たり前のことだ。

それが堂々とできない今の日本という国がおかしすぎるから、これが当たり前ということが分からないのかもしれない。

いずれにせよ、報道機関が途中で同時通訳を止めた姿勢も不誠実だし、一方だけ(アメリカバイデン政権に寄った)の報道だけを流して国民を一定方向に扇動しようとする報道姿勢もネット発信も、私からしたら、とてもバランスを欠いたものに見える。そして、何故なのだろう?とずっと不思議に思っていたのだが、バランスを欠いたように見える発信をしている人達は、何かしがらみや事情があってそうしているのだろうと最近では思うようになった。

そしてこれはネット論争でもよく見られることだが、

「ロシア側に言い分があったとしても、ロシアが先に攻め込んだのだからロシアが悪い。」

と結局、ロシア悪に帰着するものだ。

我々がやるべきことはどちらが悪いのか」を決めることではない。プロパガンダはどちら側にもある。そしてそういう目的で発信している人達もあまたいる。そういうものにすぐに騙されないで、どちら側の話も一歩引いて見る冷静さが今の日本人には必要だと思う。

私は誰にもどこにも属さないので、色々な角度や視点から見られる。その強みを活かして、その上で多くの日本人にとっての国益は何なのかを考え、これからも発信していきたいと思った所存だ。

とても長い記事になりましたが、ここまで読んでくださり誠にありがとうございました。

【今回は『アメリカ大統領とロシア大統領の演説の違い』について語っていきました。

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