日本・アメリカのそれぞれのパスポート申請・更新の手続き

アメリカ生活お役立ち
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気付いたら期限切れてた!

アメリカで生活していると、どこかに”大切なもの”としてしまいこんでしまって、普段あまり考えたりしないパスポート。

「さあ今年は日本に一時帰国しようか」と思ってふと出してきてみると

「やばい!期限きれている。。」

と焦った経験を持つ人は子供がいる人なら特に経験済みなのではないだろうか。

わたしもパスポートには苦い経験がいくつもある。

皆さんが同じ経験をしないように、この記事を書くことにした。

大人と子供では更新年数も更新の仕方もまるで違うので、それぞれ分けて説明することにする。

またアメリカ国籍保有者と日本国籍のみ保有者では、そもそも申請する場所も手続きも全く異なるのでそこも分けて説明しよう。

アメリカ国籍のパスポート

大人(16歳以上)

*基本事項

  • アメリカのパスポートは16歳の誕生日を迎えた時点で大人のパスポートとして申請することになる。
  • でも16歳か17歳の子供は郵送申請はできないので直接、申請場所に行かなければならない。(両親同伴はしなくてもよい)申請書類はDS-11を使用
  • A. 16歳以降に発行した B. 昔のパスポートを所持しており、C. そのパスポートが破損されていない良い状態のもので、D.そのパスポートが新しいパスポートの申請時点から15年以内に発行されたもので、E.現在の名前と同じ(違う時は氏名変更を証明できる書類がある)であれば、郵送で申請できる。このABCDEの中の条件の一つでもNOであれば直接、申請場所に行く必要がある。申請書類はForm DS-82を使用
  • パスポートの期限は10年
  • 10年の期限を過ぎたら更新できる
  • 18歳以上ならばパスポート申請を扱っている郵便局に直接行っても良いし、郵送でもOK
  • 申請料は$110(更新Renewの申請料も同じ$110)
  • ただし、初めて大人のパスポートを申請する人はこれに加えて$35の手続き料を郵便局に払うのでトータルでは$145ドル
  • 必要書類は http://travel.state.gov から印刷かダウンロード
  • 電話:1-877-487-2778 (M-F 6am-12midnight 東部時間)
  • Eメール:NPIC@state.gov

*申請時に持参・同封しないといけないもの

  • パスポート申請用紙(DS-11もしくはDS-82)
  • パスポート用の写真2枚(WalgreenやCVSといった薬局で撮ってもらうのが一番簡単だろう。2枚で$15)
  • 政府への申請料を払うための小切手(チェック)かマネーオーダー
  • 16歳か17歳の子供ならオリジナルの出生証明書か昔のパスポートと出生証明書のコピー
  • 身分証明できるもの(運転免許証の裏表のコピー)

子供(0歳~15歳)

*基本事項

  • 期限は5年
  • 更新はできないので、毎回、新たに申請という形を取る
  • パスポート申請を扱っている郵便局に直接行く(郵送はNG)
  • 子供と一緒に両親同伴の義務(片親しか同伴できない場合は”Statement of Consent” form(DS-3053) を銀行などでNotarize することで正式書類にしてもらった紙を持って行く必要がある。←これに関しては以下にもう少し詳しく書きますね
  • 申請料の$80に加え、郵便局の手続き料の$35なので結局$115ドル
  • 必要書類DS-11は http://travel.state.gov から印刷かダウンロード
  • ソーシャルセキュリティー番号の記載が必須
  • 電話:1-877-487-2778 (M-F 6am-12midnight 東部時間)
  • Eメール:NPIC@state.gov 

* 申請時に持参・同封しないといけないもの 

  • 両親の身分証明書(ドライバーズライセンスやパスポート)
  • パスポート申請用紙(Form DS-11) 
  • パスポート用の写真2枚(WalgreenやCVSといった薬局で撮ってもらうのが一番簡単だろう。2枚で$15) 
  • パスポートを持ったことのない子供:オリジナルの出生証明書 
  • 古いパスポートを所持している子供:オリジナルの出生証明書か、もしくは現在保有しているパスポートと出生証明書のコピー
  • 両親(片親の場合はNotarizationの書類DS3053とドライバーズライセンスの両面のコピー)
  • 政府への申請料:チェックかマネーオーダーのみ(忘れないで!)
  • 郵便局への手数料:現金かクレジットカードでもOK

*子供のパスポート申請時に注意すること

  • 子供が生まれたてであろうが、カーシートに入っていようが、なんでもいやいやの2歳児で車から出たくないと泣き叫ぼうが、その子供のパスポートならその子は必ずアポイントメントに連れて行かなければならない。
  • 写真はWalgreenなどの薬局で撮ってもらう場合は撮り慣れていそうな人は大丈夫だが、よく分かっていない新人の人の場合は政府が規定するサイズや背景の明るさ、子供の顔の表情などが規定通りになっているか確認した方が良い。

わたしはこれで申請時に「この写真はだめ❌だよ」と言われて取り直しをさせられたことが3回ある。(涙)

1回目は子供の前髪が顔にかかりすぎていたため 

2回目は子供が歯を見せて笑っていたため。

3回目は背景の色が暗すぎたため。

写真が❌だからとアポをキャンセルされるのはかなりストレスになるので持参する前に注意しておこう!

  • 申請用紙には手書きなら基本は黒のボールペンで記載。間違いなどがあったら訂正できないので(また申請用紙を印刷し直し)いきなり書き始めずに、それぞれの項目が一体、何を聞いているのかをしっかり把握して書くことを違う用紙に書いておいた方がいいかもしれない。その点ではパソコンでデジタルで書き込む方が楽かもしれない。
  • 初めて申請する子供なら出生証明書はオリジナルでなければならない(これはパスポートが郵送で送られて来るときに返却される。)                          

ついこの間に申請に行った時にコピーを渡したら「オリジナルじゃなきゃダメだよ」と言われた。

(今までコピーでOKだったはずなのに、なんで??)

一瞬、目の前が暗くなった。

しかも、複数人分の申請だったので、それまでにかなり時間やストレスをかけて書類や写真やNotarizationの手続き等の準備をし、必要なものが全て揃ってあるかファイルの中身を何度もチェックしていた。

それだけでない。

子供達も全員一緒に連れて行かないといけないので、学校がない日で、課外活動等の子供達の予定がないという制限の中の限りない時間帯の中でやっと見つけてアポ取りをしていただけに、、

「もう一回、アポを取り直して出直してね」

と言われたときは 顔面蒼白

「まじか。。。」(しばらく郵便局のおじさんの顔をじーっと眺めてしまった)

おじさんも「どうすることもできないね」ってな感じなので、しかたなく帰る準備をしようとした時に、私がふと

「この子達の古いパスポートは持ってきてるんだけどね。」とボソッと言ったら

「What?!」

とおじさんが急に反応してきた。

「古いパスポートがあるんなら出生証明書もコピーでいいんだよ」

「神様、ありがとう!」思わずもれた言葉。

というわけで、オリジナルの出生証明書を持って行きたくない人は古いのがあればそれとコピーでOKです!!

(5年前も同じことがあったのかもしれないな。と後からふと思った。でも5年前のことなんですっかり忘れてしまっていたのかもしれないし、たまたまこのおじさんが初めての申請だと思い込んでいたのかもしれない。まあ何はともあれ出直さずに済んだ私はとにかく嬉しかった。)

  • パスポート料を払う時には政府に払うお金と郵便局に払うお金と分けられる。そして政府に払う$80はクレジットカードでは払えない。(↤これ重要!!) 銀行の小切手(チェック)かマネーオーダーでないと受け付けてもらえないので普段、カードで清算する癖がついている人は持参を忘れないように!(payable to U.S.Department of State) ちなみに郵便局に払うのは現金でもチェックでもクレジットカードでもOK。
  • さてNotarizationの話をしよう。

郵便局が空いている時間帯に両親揃って子供も一緒に行く時間帯を探すというのは夫が公務員なりサラリーマンでない我が家にとっては至難の業。ということで大抵は時間が比較的フレキシブルに対応できる私が担当になっている。

15歳以下の子供のパスポート申請には両親同伴が基本なので、できない場合は「同伴できない親がその子のパスポートを作る事に異議なし」という書類( Statement of Consent for Issuing a Passport to a Child (DS-3053) に記入し、それを銀行などに持って行ってサインをしてオフィスの書類にしてもらう手続きをしないといけない。

上記のフォームを印刷して、Stop!と書かれているところまでのみを記載し、それを銀行に持って行って「I WOULD LIKE THIS FORM TO BE NOTARIZED」と言えばよい。

この1.NOTARIZEDされた書類と2.申請に行けない親のドライバーズライセンスの両面のコピーを提出すれば片親のみでも申請できる。

日本国籍のパスポート

以下にリンクを貼っておくのでさらに詳しい情報が欲しい時にご参照を。

外務省のページ

在アメリカ日本国大使館・総領事館リスト

基本的には自分の居住区の管轄の在外公館を上のリストから探して、そこのホームページをクリック。サイドバーに領事関係のところにパスポートに関することが書かれている。

大人

*基本事項

  • 基本的に自分の居住する地域を管轄している大使館か総領事館に直接出向いて申請 
  • 在外公館から遠隔地に居住しており(管轄の領事館が認める遠隔地である必要あり)直接出向くのが不可能な場合は、郵送で仮申請ができる   *仮申請に当たっての注意事項  郵送仮申請は、当館から遠隔地に居住している人が、事前に在外公館に旅券申請書及び必要書類等 を郵送することで、在外公館が事前審査を行い、旅券の発行を円滑に行うための 制度。なので正式な申請は、申請者本人が当館旅券窓口または出張領事サービス会場に出頭の上、 現在所有の旅券を返納した時点で受理される。 記載事項変更旅券の有効期限は変更前の旅券有効期限満了日と同日になる。 
  • 申請時に20歳以上なら5年か10年の期限を選べる
  • パスポート申請書は 1.領事窓口でのピックアップ2.外務省ホームページからダウンロード 3.郵便による請求 
  • 新規発給か、切替え発給か(期限がすでに切れているもの)どちらかを選択
  • 注)パスポートを切替発給する場合、現在のパスポートの有効期限の1年前から申請できるが、その場合、新しいパスポートの有効期限は、新しいパスポートの作成日(通常、申請日から1週間以内に作成)から5年間、または10年間となる。 
  • パスポートに発行の手数料は(10年$145 5年:$100)パスポート交付の際に、現金で徴収。 なお、パーソナルチェック及びクレジットカード等は受け付けられない
  • パスポートは郵送されないので直接在外公館に取りにいかなければならない←これすごい重要!!

子供

*基本事項

  • 自分の居住する地域を管轄している大使館か総領事館に申請
  • 20歳未満は期限は5年間 
  • 新規発給と切り替え発給(期限がすでに切れているもの)のどちらか選択
  • パスポートに発行の手数料は、パスポート交付の際に、現金で徴収。 なお、パーソナルチェック及びクレジットカード等は受け付けられない
  • 12歳未満:$55 12歳以上:$100
  • 未成年の子どもに係る日本国パスポートの発給申請については、親権者である両親のいずれか一方の申請書裏面の「法定代理人署名」欄への署名による手続。
  • ただし、パスポート申請に際し、もう一方の親権者から子どもの旅券申請に同意しない旨の意思表示があらかじめ都道府県旅券事務所や在外公館に対してなされている時は、旅券の発給は、通常、当該申請が両親の合意によるものとなったことが確認されてからとなる。その確認のため、都道府県旅券事務所や在外公館では、通常、子どもの旅券申請についてあらかじめ不同意の意思表示を行っていた側の親権者に対し、同人が作成(自署)した「旅券申請同意書」の提出意思を尋ね、同意書の提出が行われた後に旅券を発給。
  • パスポートは郵送されないので、申請した子供と共に(新生児であっても)直接在外公館に受け取りにいかなければならない ←これすごい重要!!

* 申請時に持参しないといけないもの 

(1)一般旅券発給申請書 1通


一般旅券発給申請書及び記入例は、以下からダウンロードできる。
一般旅券発給申請書のダウンロード(外務省ホームページ)
一般旅券発給申請書記入例のダウンロード
非ヘボン式表記を希望する場合の申請書裏面記入例のダウンロード
別名併記を希望する場合の申請書裏面記入例のダウンロード

代理申請、遠隔地居住者による郵便仮申請の詳細は以下を参照。
「パスポートに関する一般情報 (3)代理申請」
「旅券(パスポート)7.遠隔地居住者による郵便仮申請」

(2)写真 1葉 (アメリカの規定と同様)


パスポート用写真の規格等は、以下をご参照。

「パスポートに関する一般情報 (7)パスポート用の写真」

(3)米国滞在許可証(提示のみ)


 ◇永住権者…永住権カード(グリーンカード)
 ◇会社員等…I-94(失効している場合は、延長等を立証する書類)
 ◇留学生 …I-94及びI-20
 ◇研究者 …I-94及びDS2019
 ◇二重国籍…米国旅券または米国の出生証明書

(4)現在保有しているパスポート

これらの書類を直接、在外公館に持って行き、提出する。だいたい1週間以内で完成するので、その旨の連絡が届いたら、また在外公館に出向いて、新しいパスポートを受け取にいく(6か月以内に受け取りにいかなければ失効する)

結構、面倒くさいので、一時帰国期間がうまく合うなら日本で切り替えた方がいい人もいるかもしれない。

遠隔地に住む人のための郵送仮申請

なお、遠隔地に住んでいて申請だけのために何時間も車を走らせられないよ!という人は前述したように郵送で仮申請ができる。

このやり方が書かれている分かりやすいページを見つけたので、 一例として中西部に住む日本人のための郵送での仮申請制度の方法のリンクを貼っておくのでご参照を。(注:申請はご自分の居住区を管轄している在外公館に提出)

さて、アメリカと日本のパスポートのそれぞれの米国内での申請の方法をお届けしました。

お役に立ったでしょうか?

皆さんや皆さんのご家族のパスポートの申請がスムーズに滞りなく進むことを願っています!!

あなたの経験談や失敗談、あればコメント欄でシェアしてくださいね。

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日本のパスポートも中の絵が刷新されたのでお揃いにしたら気分が上がりそうだなと思っています。

それではまた!

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