アメリカにも存在する自虐史観:1619プロジェクト

アメリカ政治
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アメリカにも存在する自虐史観教育

戦後日本人が『自虐史観』なるものに苛まれてきたことを知る人は以前に比べて多くなった気がしている。

自虐史観という言葉を聞くだけでどういうものを指すのかを理解する人も増えた。

簡単に言うと、民族の誇りを持たせない様に罪の意識を植え付けるように子供から大人まで、歴史教育をすることだ。

「歴史は勝者が作る」

という有名な言葉があるように、日本人の歴史は勝者の連合国によって塗り替えられた。

しかし、同じ様な教育がここアメリカでも行われていることはまだまだ知る人が少ないのではないだろうか。

信じられないかもしれないが、確かに自虐史観というものがジリジリと子供たちを襲っていることを私も肌身に感じる。

これは2020年の大統領選の時にも話題になっていたので個人的にも注目していたことだった。トランプがあの様な形で退陣する直前に、アメリカの子供たちに自分達の政権がほどこしたい歴史教育をウェブサイトに掲載したのも知っている。トランプ率いる政権が一生懸命守ろうとしていたアメリカ人の誇りを守る歴史教育は、バイデン政権になってからより勢いを増して自虐史観を教える学校が増えている。

それは「1619プロジェクト」と呼ばれている。

それはどういった自虐プロジェクトなのか詳しく書いていく。

アメリカ人への自虐史観洗脳プロジェクト

批判的人種理論やマルクス主義運動と最も悪名高く結びついたイデオロギー教育は「1619プロジェクト」として知られている。そしてこの自虐史観は歴史的に正確でないにもかかわらず、アメリカ全土で学問的にも職業的にも導入されている。

知識ある親たちが地元の学校でこの教材が採用されることに抗議する中、無垢な子供たちはこの社会正義運動の渦中におかれる。

本来はアメリカの歴史は1776年の独立宣言の発表から教えてられていた。イギリスから宗教上の理由で逃れてきたイギリス人たちが、遂に本国に反旗を翻し、独立を宣言した年だ。
そこから始まる独立戦争の勝利→アメリカの建国という流れがどこの学校でも普通だった。

それが近年になって、

「いや、アメリカの歴史は黒人奴隷が初めて大陸の土を踏んだ時から始まったのだ」

という説が力を持つ様になってきた。

これはもちろん、急浮上してきたBLMやLGBTQなどの社会活動と全て連動している。

(過度なBLM運動については過去にも記事にしたことがあるし、日本でも報道されているので知る人も多いだろう。)

黒人奴隷を使っていたアメリカ人は酷い。恐ろしい。アメリカの黒歴史だ。というようにアメリカという国は元々、贖罪の上に建てられた国であるという意識を子供たちに一生懸命刷り込んでいる。

元々、1619プロジェクトは、アメリカのジャーナリストで『ニューヨーク・タイムズ』紙の寄稿者であるニコル・ハンナ=ジョーンズによって設立されたものだ。
(ハンナ=ジョーンズは最近、現代の公民権問題に対する自分の意見をはっきりと述べ、自分も含めたアメリカの少数民族に対する賠償を公然と要求するまでになっている。)

アメリカのほとんどの小学生はアメリカ合衆国の建国日を暗唱することができる。言わずもがな1776年7月4日である。

しかし、ニューヨークタイムズ誌のそのプロジェクトは、その日付を1619年8月20日に変えている。それは20人のアフリカ人奴隷が初めてバージニアの地に到着した日だ。そして独立戦争の意義を「植民地の人々がイギリスに対して反乱を起こした『主な理由の一つ』が奴隷制度を維持するためだった。」と虚偽が混じっている。

NY Timesはハンナ・ジョーンズのこのエッセイを取り上げ、彼女の1619プロジェクトを

「アメリカの奴隷制が始まって400周年となる2019年8月に始まったニューヨークタイムズ誌の進行中のイニシアチブと表現し、奴隷制の結果と黒人系アメリカ人の貢献を、私たちの国の物語のまさに中心に据えることで、国の歴史を再構築することを目的としている。」

とまで言っている。

ピューリッツァー・センターが制作したこのカリキュラムは、すべての学校が無料で利用できるため、結果的には多くの全米の学校で教えられることになり、無数のアメリカの子どもたちに「自分たちの国は人種差別主義者であるという観念を抱かせることになったのだ。

フロリダ市民連合は、フロリダ州の全 40 地区の公立学校に、フロリダ州の教室で Critical Race Theory (CRT) や 1619 プロジェクト、あるいはそのイデオロギーが教えられているかどうかについての公文書公開を要請したところ、ごく少数の学校区からこの件に関する回答があった。それらは州が公式にCRTの要件を定めていないことや、この問題に対する教師の自由意志に関する曖昧な記述だった。つまり、教師がCRTや1619プロジェクトを副教材として教えようと思えば、生徒はそれを学ぶことになるということになる。

この反米的なカリキュラムに対して、親たちはどのような意見をもっているのだろうか。

Wallstreet ジャーナルのある著者は、

「この重要な知識を世代から世代へと確実に伝えることができるのは、政府ではなく親だけである。そしてこの教義が愛国心と親の権威に対してますます敵対的になっている。」

と強調している。

1619プロジェクトのカリキュラムに関して親が持つべき最大の懸念は、家庭における親の権威を決定的に根こそぎ奪うこと、そしてこのプロジェクトが広める恥と被害者意識の文化である。

1619プロジェクトのカリキュラムは教育事業ではない。それは政治的教化の道具なのだ。
だから

「どの学校システムもこれを支持すべきではない。どんな教師もそれを使うべきではない。そして、どんな生徒もこのカリキュラムに惑わされたり、致命的な欠陥のある前提を拒否することで罰せられたりしてはならない」

という強い主張をする親も多い。

結局のところ、歴史家から見れば、1619年プロジェクトの至る所に重要な誤りを発見している。だから、幼稚園児から高校生までの教室で歴史として教えるにはふさわしくないとても政治色の強い教義だ。

多くのアメリカ人が指摘するように、子供たちに被害者意識を植え付けることは、このプロジェクトの最も危険な側面だろう。アメリカでも子供たちを守るためにも、親や地域の人々がこの極端な偏見に反対する姿勢を示すべき時が来ていると言える。

アメリカもこんな状態なのだから、歴史教科書がとんでもないことになっている日本はもっと頑張らないといけない。知識ある大人が日本人の子供たちが日本人として誇りを持って成長できるように導いてあげる必要があるなと強く思っている今日この頃だ。

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